人おこし事務局長の能登が、美作市社会福祉協議会の広報誌「はい!社協です」に連載しているコラム「ひきこもり支援の現場から」。若者たちと過ごす日々の中で感じることを、少しずつコラムとして綴っています。社協さんに快く許可をいただきましたので、こちらのウェブサイトにも掲載いたします。
コラム「ひきこもり支援の現場から」第14回
実践編①アイスではなく温かいお粥を!
今回は実践編の初回ですので、ひきこもり対応で一番大事なポイントをお伝えさせていただこうと思います。それは・・・
「できるだけ安心してひきこもらせてあげること」
です。
「ひきこもりをやめさせる方法を知りたいのに、安心してひきこもらせろって、何を言うとるんじゃ?怒」って思われたかもしれませんね。
でも例えば、風邪をひいて熱を出した時、みなさんはどうされるでしょうか。
「熱を下げたいから、全裸で外に出てアイスを3つ食べよう」
なんてことはしませんよね。むしろ体を温めて、温かいお粥を、というのが正しい対応ではないでしょうか。
なぜかと言うと、身体がウイルスと戦うために体温を上げて免疫力を高めようとする仕組みなので、私達は体を温めてその戦いを援護射撃する必要があるからです。逆に冷たいものを食べるというのは、一時的には気持ち良いかもしれませんが、風邪との戦いにおいては敵に塩を送るようなことになってしまいます。
実はひきこもりも、同じように捉えることができるのです。
ひきこもってしまうと「学校に行けない」「働けない」状態になってしまうので、社会的には「よくないこと」なのですが、本人の内的な動機はどうなっているかというと、
「ひきこもることで自分を守っている」
「ひきこもらざるを得ないからそうしている」
つまり「必要があるからひきこもっている」のです。これって「ウィルスと戦う必要があるから熱が出る」という状態と、とてもよく似ていますよね。
そう、つまりひきこもっている彼らにいま必要なのは、「アイス」ではなく「温かいお粥」なのです。
それを、ご家族からの声がけに翻訳すると・・
「学校にもいかず1日中ゲームばあしよって、なにを怠けとんのじゃ!!」
は、かなり冷え冷えのアイス。
「なんだかしんどそうね、無理して行かなくてもいいのよ」
が、心と体にしみこむあったかお粥です。
「安心してひきこもらせてあげること」の大切さ、少しわかっていただけたでしょうか。
でも「いままでずっとアイスを食べさせてたかも・・」って落ち込まないでくださいね。突然の事態にどうしたらよいかわからなくて、手探り状態・・みなさん同じです。
これから少しずつ、一緒に学んでいきましょう!


美作市社会福祉協議会発行「はい!社協です」 2024年7月号